ニッケイ新聞 2013年2月20日
ロシアに隕石が落ちたと騒がれたその週、サンパウロ市では1日に約2千回の落雷を記録したと17日付G1サイトが報じた。
落雷のエネルギーは1億ボルトに達すると言われ、国内では年平均130人が死亡、200人がケガをしているという。
雷による被害の状況は様々で、1月16日にゴイアス州のエタノール精製所で発生した火災は鎮火に9時間以上要し、同じ日にブラジリアでは落雷で赤ちゃんが寝ていた寝室の壁に穴が開いた。今月12日にサントス港で起きた倉庫火災も落雷が原因と見られ、鎮火に15時間以上かかった。
また、1月6日にはサンパウロ州海岸部のベルチオガでブラジル人のチアゴ・コスタさんと妻でポルトガル人のイネス・ベスタナ・クルスさんが落雷にあって死亡し、サンパウロ州では今年初の犠牲者となった。
ブラジルは年間約5千万回という世界有数の雷発生国で、地表をアスファルトで固め、エアコンなどの利用も増えた現在は気温上昇で上昇気流が起きやすくなっており、雷もより発生しやすい。
雷が発生した時は、避雷針代わりになるもののない海岸や川岸などは避け、車や家の中などの閉鎖空間に逃げこむ事が大事。また、落雷地点から50メートル位の所は感電する可能性が高く、水辺ではその範囲が更に広がるので、裸足で歩かないなどの注意も必要だ。