ゴイアス市警は15日、州都ゴイアニアで起こっていた連続女性殺人事件の容疑者として守衛のチアゴ・エンリケ・ゴメス・ダ・ロッシャ(26)を14日午後6時に逮捕した事を発表したと16日付の伯字各紙やサイトが報じた。
州保安局によると同容疑者は、今年1月以降に発生した15件の連続女性殺人のうち8件(市警警部は13件と発表)は自身によるものだと供述。過去3年の間には、先の女性達と路上生活者や同性愛者を含む、少なくとも39人を殺害した事を自白したという。
警察は同容疑者を1カ月前から調査していた。容疑者は何年も同じ警備会社に務めており、ゴイアニア市最大の公立の小児病院の夜勤に行く準備をしている時に逮捕された。容疑者の自宅からは38口径の小銃とバイクにつける偽のナンバープレートが発見された。
容疑者を取り調べた警察官は、容疑者の殺人の動機に戦慄を覚えたと述べている。容疑者は被害者を殺害する際に自身の苦しみが晴れ、喜びさえ感じると語ったのだ。
「容疑者は怒りを常に抱えており、人を殺すことで自分の怒りを和らげていた。殺人をしたことで自責の念を持つが、それがまた怒りに変わり、次の殺人の動機になるという悪循環にいた。いわゆるサイコパス(精神病質者)だよ」とムリーロ・ポラチ・レキネッリ殺人課課長は言う。
同容疑者の弁護士、チアゴ・ウアスカル・サンタナ・ヴィダル氏は、同容疑者は弁護士が同席していない状態で多数の刑事に入れ替わり立ち代り尋問を受けており、恐れを感じて仕方なく容疑を認める供述をしてしまっただけだと見ている。
16日付G1サイトによると、同容疑者は自身が拘束されている警察署の部屋の電球を割り、そのガラスで手首を切って自殺を図り、消防の救急隊が派遣された。容疑者の健康状態は明らかにされていない。