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夫婦別姓=サンパウロ 駒形秀雄

 現在、日本では『夫婦別姓』の議論が盛んになっています。現在日本の民法では男女が結婚した場合、その夫婦の姓(苗字)をどちらか一方の苗字に統一することになっていて、例えば『中村ともこ』さんが山田さんと結婚すると、女性は『山田ともこ』となり、中村という独身時代の苗字がなくなります。
 夫婦別姓を認めよというのは例で言えば、中村さんは結婚しても『中村ともこ』のまま苗字を変えず、夫である山田さんと別姓を名乗ることを認めようと言う主張なのです。
 これに対し、今まで通りの『夫婦同一姓』論者は同じ姓を名乗って『家族』の統一が出来る。別姓にしたら全然別の名前の二人が『同棲』してる感じで、子供も母方か父方か一方の姓を名乗り、家族がバラバラにならないか?年金、相続などで問題がでないか?などを懸念しています。
 政党では自民党の保守派などがこのグループです。一方、民主党は『夫婦別姓』の法案を提出して現在の民法を改正しようとしていますし、夫婦別姓を認めよと最高裁判所に訴えてる人も居るのです。
 これをみて思うのは、なぜブラジルの様に複数の苗字を採用しないのだろう?です。上の例で言えば、中村さんは結婚したら『山田 中村 ともこ』にすればよいのです。
 市民の名前は原則『父方、母方、自分固有』の名前とするのです。こうすれば子供も例えば『山田 中村 よしを』等になり、兄弟で苗字が違うという問題はなくなります。父方、母方、両家とも家名は維持されて、『家が絶える』という問題もなくなります。
 こうすれば、夫婦同権、男も女も同じ、一方が他方より優位と言うような印象もなくなり、万々歳だと思うのですがね。なお、実際に使うときは名前を全部(フルに)いう必要は無く、普段は『中村ともこ』と短縮して使うから面倒なことはありません。
 ブラジル人でもジャニオ クァドロスとかパウロ マルフと2単語で読んでますが、正式名は4つも5つもの単語があるのをお分かり下さい。その上、2単語の代わりに 3単語の名前にすれば、現在ある同姓同名の問題も非常に少なくなるという利点もあります。