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19回ゲイ・パレード、電飾車の上の参加者(Paulo Pinto/Fotos Publicas)
19回ゲイ・パレード、電飾車の上の参加者(Paulo Pinto/Fotos Publicas)

第19回ゲイパレード開催=反LGBT政治家標的に

 サンパウロ市のパウリスタ大通りで7日、同性愛者、両性愛者、性転換者(LGBT)の権利を守ろうと訴える行進、「第19回誇り高きLGBTパレード」が開かれた。
 第19回目となる今回のテーマは「私はこう生まれ、こう育ち、これからもこのまま―どうか尊重して」で、反LGBT思想を露にする政治家を揶揄する内容のアピールも目立った。
 主な攻撃対象はエドゥアルド・クーニャ下院議長(民主社会党・PMDB)、ジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主運動党)、フェルナンド・ハダジサンパウロ市長(労働者党)で、反LGBT的主張が強いキリスト教福音派への批判も出た。特に「クーニャ(下院議長)出て行け!」の声は電飾車上からも聞かれた。
 政治家への批判は、男性、女性のカップルのみを正当とし、LGBTを排斥する「伝統的な家族観」の主要擁護者であるクーニャ議長やキリスト教社会党のマルコ・フェリシアノ下議らに対するものだけではなかった。「排他主義が跋扈し、とても厳しい時代に我々は生きている。下院議長、サンパウロ州知事、サンパウロ市長、全てが反LGBTだし、福音派増大はブラジルの民主主義進展を後退させるものだ」と、誇り高きLGBTパレード組織協会ディレクターのネルソン・マティアス氏は語った。
 同性愛に否定的な見解を公言している政治家のサイトは、LGBTの雇ったハッカーにハックされ、同性愛嫌悪者が「(神よ)同性愛者に救いを」を合言葉にしているのに対抗し、「(神よ)同性愛嫌悪者に救いを」と言う文言がプラカードやインターネット上でも飛び交った。
 近年、主催者側も軍警側も見込みの参加者数を発表していたが、今年は両者共に発表を避けた。