ブラジル国内の音楽賞の中で最も権威の高いもののひとつ、ブラジル音楽賞(プレミオ・ダ・ムジカ・ブラジレイラ)が10日、リオの市営劇場で行われた。
今年で26回目を迎える同賞では、毎年、ブラジル音楽界に功績を残した人物を特別表彰(オメナージェン)するのがならわしとなっているが、今年表彰されたのはマリア・ベターニアだ。
マリアは、60年代から人気歌手の仲間入りを果たし、実兄のカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジル、ガル・コスタらとの文化運動「トロピカリズモ」の一派として知られている。ヒット・アルバムの「アリバイ」は1978年に一大現象を引き起こした。
この日のオメナージェンには兄のカエターノのほか、ナナ・カイーミ、アドリアーナ・カルカニョット、ゼーリア・ダンカン、アルシオーネらが駆けつけ、今年で芸歴50年を迎える彼女を祝った。マリアは授賞式のオープニングとエンディングを自身の歌で飾った。
今年の受賞結果全般は、73歳の大ベテラン、鬼才ネイ・マットグロッソがポップ/ロック/レゲエ/ヒップホップ/ファンキ部門の最優秀男性歌手と最優秀アルバムを受賞したほか、女性歌手部門でマリーザ・モンテ、グループ部門でパララマス・ド・スセッソが受賞するなど、本来なら若手の人気者が受賞するところをベテラン勢が独占した。
また、ポピュラー音楽部門の最優秀アルバムには、ロックバンド、パト・フーのヴォーカリストで、日系3世としても有名なフェルナンダ・タカイのアルバム、「ナ・メジーダ・ド・インポッシーヴェル」が受賞している。(11日付G1サイトなどより)
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