ブラジルのメディア大手グローボ社が日本で主催する、プレスアワードジャパン2015の表彰式が今月2日、横浜のサルビアホールで行なわれ、国吉メリッサちゃん(12、三世)が女性ソロ歌手部門で1位に輝いた。日本で活動するブラジル人を表彰するもので、ボサノバ歌手の小野リサさんなどを抑えての受賞に、「応援してくれた皆さまと一緒に頂いた賞。支えてくれた人や家族に感謝」と喜びの声を寄せた。
同アワードはグローボ社が毎年主催するもので、正式には「ブラジリアン・インターナショナル・プレス・アワード」と呼ばれる。米、英、日本の3カ国で開催しており、それぞれの国で活動するブラジル人を表彰する。
今年は音楽やスポーツ、ポ語推進、ブラジル人支援など10の分野が設置され、女性のソロ歌手部門ではメリッサちゃんが1位に輝いた。
選考は関係者があらかじめ14人の候補者を選出し、7月10日から1カ月間、一般人が投票。上位5人が最終選考に進み、関係者による協議で最優秀者を決める。5人の中には、著名ボサノバ歌手の小野リサさんらが残っていた。
2日の表彰式には約1200人が訪れ、アンドレ・ラーゴ駐日ブラジル大使夫妻も来賓として駆けつけた。メリッサちゃんはマリーザ・モンテの「アインダ・ベン」を熱唱し、大使夫人から「あなたは本当に12歳? 素晴らしい歌で感激しました!」と言葉を送られたようだ。
今回の表彰を受け、メリッサちゃんが直筆メッセージを本紙に寄せた。「素晴らしい賞を頂き本当に嬉しい。応援してくれた皆さまと一緒に頂いた賞」と感謝を綴り、「これからもブラジル人の誇りを持って全力で頑張りたい。そして、いつか故郷ブラジルで私の歌を届けたい」と意気込みを語った。
メリッサちゃんは日本での歌手デビューを目指し、13年9月に一家4人で渡日。横浜の小学校を卒業し、今年4月から中学生活を始めている。親しい知人によれば、「ブラジルに居る時は全く日本語がしゃべれなかったが、現在は日本人と同じ日本語をしゃべれるようにまでなった」と語学も成長した。
現在は東京で作曲家・鈴木淳氏指導の下、毎週レッスンを受けている。これまでに8曲をレコーディングしており、歌手デビューを目指し活動中だ。
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グローボ社によるプレスアワードジャパン。女性ソロ歌手部門の最終選考にはバーバラ・ハッズ、ミカ・ダ・シルバ、スエリ・グシ、そして小野リサが残っていた。その中で受賞した国吉メリッサちゃんは、学業と歌の両立を考え時機を見てのデビューになるという。今回の表彰を機にさらなる飛躍を期待!