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LGBTへの犯罪抑制へ=反同性愛犯罪の記録を収集

 人種差別と多様性への不寛容に関連する犯罪担当局(Decradi)発表のデータによると、サンパウロ市市警には7日に一度、同性愛者への肉体的な暴行や言葉による暴力による被害届が出されていると6日付エスタード紙(E紙)が報じた。
 同性愛者への嫌悪に基づく犯罪が過小評価されるのを防ぐため、サンパウロ州内の警察署では今後、動機や加害者の名前、被害者の通称の記録をとる。
 E紙の調査によると、今年Decradiが発表した133の事件報告書の内、42件はレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスセクシャル(LGBT)が被害者だった。10年~14年は880件の報告書中、24・7%の218件が性的嗜好への不寛容に基づくものだった。
 アレシャンドレ・デ・モラエス州保安局長は、事件の調書に犯行動機と被害者の通称を載せる事で、事件の傾向などを掴みやすくなり、性的嗜好への不寛容に基づく犯罪多発地域への警戒情報を出せると見ている。
 同性愛者が暴行された場合、書記官と担当警部は、備考欄に暴行事件は偏見に基づいて起きたと書き記す義務が生じる。「性的嗜好への偏見、嫌悪に基づく犯罪は、他の犯罪ほど注意を払われてこなかった。だからこの過小評価を止めるために記録をつけることにした」と同局長は語る。
 サンパウロ州司法局内人権委員会秘書の経験を持つアリエル・カストロ・ネーヴェス弁護士は、末端の警察官まで周知徹底するならば、この措置は良いものだとしている。
 性転換者のレナータ・ペロンさん(38)は07年、美容院から出たところで9人の男に暴行され、腎臓を一つ摘出するほどの怪我をした。「Decradiでは事件後の対応がとても良かったけど、他の警察署では同じ対応は受けられなかったはず」としている。