サンパウロ市パウリスタ大通りで12日、強姦による妊娠の合法中絶を困難にする、エドゥアルド・クーニャ下院議長(民主運動党)提案の法案5069/2013号への抗議行動が行われたと同日付G1サイトなどが報じた。
同法案は、強姦された女性が合法中絶を行う条件として、警察に被害届を出す事や、法医学的な検査や供述などを通して犯人特定のために必要な情報を提供する事を義務付ける。さらに、中絶薬や道具、方法などの宣伝や販売も禁じている。
12日の抗議行動はここ2週間で3度目。MASP下の空間での集会とコンソラソン通りからセントロに至るデモ行進への参加者達は、同法案提出者のクーニャ氏の退陣を求め、男性至上主義や性的暴力への抗議も行った。リオ市でも同様の抗議行動が行われた。
同法案は合法中絶を禁じていないが、強姦による妊娠回避のためのアフターピル使用が制限される可能性がある事や、医療機関職員の証言のみで受けられた中絶措置に法医学検査も義務化される事などが反発を招いた。
10月の治安フォーラムによると、14年中に正式に届け出があった強姦事件は4万7646件で、13年の5万1090件より約7%減ったものの、毎日130人、11分間に1人が強姦被害に遭っている。ただ、同種の事件で被害届が出されるのは多くて35%、少なければ10%で、14年の強姦被害者は13万6千~47万6千人との見解も発表された。
法医学的検査は第2の強姦と言う被害者もいる中、強姦故と偽っての中絶を避けるための被害届や法医学的検査の義務化は、被害者の心の傷を広げる事にも繋がる。
人口10万人当たりの州別の被害者(発生率)最多はロライマの55・5人で、南マット・グロッソ51・3人、アマパー45人と続く。10人以下はエスピリトサント6・1人、北リオ・グランデ8・7人、ゴイアス9・4人、ミナス7・1人の4州だけだった。
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