ペルナンブコ=6日間で小頭症児3人死亡=視覚障害なども懸念される
全国で最も小頭症の事例が多いペルナンブコ州で、6日間に3人の小頭症児が死亡していた事が確認されたと18日付エスタード紙が報じた。
小頭症は北東伯を中心に流行状態となっているが、同州での小頭症児の死亡確認は初めてだ。
同州保健局によると、11日と16日にレシフェとその近郊のロウレンソ・ダ・マッタで誕生後数時間または胎内で死亡した小頭症児が3人いた。内2例は妊娠38~40週での死産だった。
小頭症急増はジカウイルス(ジカ熱)との関係が疑われているが、今回確認された3人は小頭症そのものが死因だったのかとジカ熱感染の有無については未確認だ。同州ではジカ熱との関係が確認された小頭症児が85人、現在確認中の事例も920ある。
同州ではオズワルド・クルス大学病院とフランシスコ・フィゲイラ母子研究所が小頭症の診断や治療を担当しており、超音波検査で胎児が小頭症と診断され、不安に駆られる妊婦も相当数いる。
24歳で妊娠33週の妊婦は、「医師は落ち着けと言うけど、やっぱり怖い。1週間前にお腹の子が小頭症の可能性があると言われてからはろくに眠れない」と言う。
同州では18日、小頭症児の視覚障害の有無を確認するための集団診断も行われた。
一方、18日付フォーリャ紙は、ブラジル保健省が国内初のジカ熱患者発見と発表する2カ月前の3月、バイア州に12日間いたイタリア人男性が帰国4日目に発熱や発疹、結膜炎、衰弱を訴え、デング熱やチクングニア、黄熱病などの検査をしたが、ジカ熱だった事が確認されていたと報じた。
国外でのジカ熱感染例は米国や日本、オーストラリアで報告されていたが、全員、東南アジアで感染しており、ブラジルでの感染者が他国で発症した例は初めてだ。保健省が初の感染確認を報じた時は既に、域内感染が起きていた事になる。