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ジカウイルス=小頭症の症例3千超す=ボリビアでも初の患者確認

 保健省が5日、2日現在、ジカウイルス(ジカ熱)が原因と見られる小頭症の事例は20州と連邦直轄区684市で計3174件に及び、12月26日現在の2975件より6・6%増加したと発表と6日付エスタード紙が報じた。
 小頭症が最も多い州はペルナンブコの1185人(151市)で、パライバ504人(99市)とバイア312人(68市)が続く。北大河とセルジッペ、アラゴアス、セアラ、マット・グロッソ、リオの6州でも100人以上の小頭症児が確認されている。
 2日の時点で小頭症の症例が登録されていないのはアクレ、アマパー、パラナ、ロライマ、サンタカタリーナ、ロンドニアの6州のみだ。
 懸念されるのは、小頭症児誕生は今後も増える可能性がある事だ。ペルナンブコ連邦大学のカルロス・ブリット教授によれば、同州では一時、小頭症の症例数の伸びが穏やかになっていたが、再び症例数が増え始めており、第2の波が起きる可能性があるという。同州とバイア州ではジカ熱感染が疑われる例も集計しているが、ペルナンブコ州ではこの1カ月の感染者が1千を超える。
 7日付エスタード紙によると、同州ではチクングニア熱の患者も急増中で、2千人以上が感染。9月末現在にチクングニア熱感染者が確認されたのは3市のみだが、今回の統計では14市に拡大しており、デング熱、チクングニア熱、ジカ熱の三つが勢力を拡大中だ。
 ブラジル全体のチクングニア熱感染者は1万7131人に上るが、ジカ熱患者の正式な統計は取られていない。デング熱も例年より早く罹患者が増え始めており、要注意だ。
 なお、ボリビア東部のサンタクルースで6日、ブラジルに5日間滞在した女性が帰国後にジカ熱を発症、感染が確認された。この女性は同国でのジカ熱患者第1号だという。