第22次ラヴァ・ジャット(LJ)作戦で、グアルジャーの三層高級住宅の所有や建て替え工事に関し疑惑を持たれているルーラ前大統領。同時に、ルーラ家が足しげく通っていたとされる、サンパウロ州アチバイア市の広大な別荘の建て替え工事も特別待遇で行ったとの贈賄疑惑が新たに持ち上がっていると1月29、30日付フォーリャ紙が報じている。
アチバイアのこの別荘は17万3千平米という、サッカー場が24個も収まる広大なもの。所有者は、ルーラ氏の旧友で労働者党(PT)の共同創設者ジャコー・ビタール氏の息子フェルナンド氏、企業家のジョナス・スアッスーナ氏、そしてルーラ氏の長男ファビオ・ルイス・ダ・シウヴァ(通称ルリーニャ)氏の3人となっている。
ルーラ政権末期の2010年から、オデブレヒト社が巨額の費用を投じてこの別荘の改修作業を行っているとフォーリャ紙がすっぱ抜き、他メディアも続いている。
オデブレヒト社は池や玄関、古い邸宅の改修に加え、4部屋のスイート・ルームと、シュラスケイラ着きの娯楽スペース付きの新しい別館も建てられたという。
改修時、近隣の建築資材店の店主だったパトリシア・ファビアーナ・メロ・ヌーネスさんの話によると、オデブレヒト社は改修に使用した資材だけで50万レアルを使った。また、同社の別荘改修担当技師は、W杯で建設したコリンチャンス・スタジアム「イタケロン」の建設監督をしたフレデリッコ・バルボーサ氏だったとG1サイト1月29日電子版は報じた。
オデブレヒトは国内最大の建築企業だが、LJに関し、不正契約や贈収賄などで絡んだ金額は60億レアルに及ぶと言われている。元社長のマルセロ・オデブレヒト被告は昨年の7月に逮捕され、LJでの犯罪で予想される求刑年数を加算すると100年を超えるとも言われている。
オデブレヒト社は、ルーラ氏が2003年に大統領になった頃から接近をはかり、同氏の政権時に国を代表する建築事業をまかされてきた。その中には、ペトロブラスで過払いによる建設費高騰で話題となったペルナンブッコ州のアブレウ・エ・リマ製油所も含まれている。
また、ルーラ氏夫人のマリーザ氏の名義で、同別送の池で使用されると見られる魚釣り用ボート、レヴェフォルチ社の「バルコ・スクアルス600」が13年9月に購買された。このときの購買額が4126レアルで、相場よりかなり低価格になっていることにも疑惑が持たれている。
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