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レヴァンドウスキー最高裁長官と上議たち(Lula Marques/AGPT)
レヴァンドウスキー最高裁長官と上議たち(Lula Marques/AGPT)

大統領弾劾裁判=ジウマは29日に証言台に=25日からの行程決まる=連日の長時間スケジュール=決着は31日未明か

 25日より上院で行われるジウマ大統領の弾劾裁判の日程が17日に明らかにされた。それによると、ジウマ氏は29日に証言台に立ち、自分自身を弁護することとなっている。18日付フォーリャ紙が報じている。

 上院は17日、弾劾裁判を取り仕切るリカルド・レヴァンドウスキー最高裁長官の立会いのもと、弾劾裁判の行程を正式に詰めた。
 それによると、まず、25日午前9時にレヴァンドウスキー長官が弾劾裁判の開会を宣言する。この日はまず、上議たちが、レヴァンドウスキー長官に対し、裁判の進行手順についての質問などを行う。そのあと、原告側の証人2人が証言台に立ち、原告に対する質疑応答も行われる。原告側の証人への質問や応答にかけられる時間は3分から6分だ。
 翌26日の審理も午前9時からはじまり、今度は弁護側の証人6人が証言台に立つ。ジウマ氏の弁護担当者はジウマ政権で法相を務めたジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ氏で、既に上限の6人の証人を指名済みだ。
 この弁護側の証言と質疑応答は6人分が終了するまで続けられることになっており、27日に食い込む可能性が高い。
 弁護側の証言を一気に聴く形をとるのは、弾劾裁判を最悪でも31日までに終わらせるためだ。これは、テメル大統領代行が、9月4、5日に中国で開催されるG20のサミットに「代行」としてではなく、正式な大統領として参加したいとの強い意向があるためだ。
 29日には、ジウマ大統領自身が証言台に立ち、30分間で自身の弁護を行う。その後は、各上議たちが各5分の持ち時間内でジウマ氏に対して質問を行う。
 30日は、各上議が持ち時間10分で、この裁判に関する自身の見解を述べるところからはじまる。それがひと段落着いたところで、レヴァンドウスキー長官が告発側の主張と弁護側の主張を要約した上で、大統領罷免に賛成する上議と反対する上議各2人に5分ずつ時間を与え、所見を話させる。
 それが終わったあとに、上院での投票がはじまる。投票は公開、記名式で行われ、得票数は電光掲示板で表示される。
 この投票で81票中54人以上の賛成票を獲得すればジウマ氏の罷免が決まり、テメル氏が正式な大統領となる。逆に、反対票が28票以上集まれば、ジウマ氏が大統領を継続する。レヴァンドウスキー長官はこの投票結果を確認した後、判決文を読み上げる。
 30日の行程は20時間以上はかかると予想されることから、判決文が読み上げられるのは31日未明となる見込みだ。