沖縄系初の援協会長誕生か――サンパウロ日伯援護協会(菊地義治会長)が22日に開催する『第12回定期評議委員会』で行なわれる理事会選挙に向け、7日午後5時にシャッパ(候補者連立名簿)の提出期限が締め切られた。唯一、提出して、受理されたのは与儀昭雄第一副会長のもの。単一シャッパとして22日に信任投票に付される見込みだ。
与儀第一副会長は、「第一副会長を務めるなか、周囲からの後押しを受けて立候補に至った」という。会長就任の暁には、「これまで諸先輩方が築いてこられた基盤をしっかりと守り、引継いでいきたい」と意気込みを語った。
また、「世代交代が進むなか、援協の将来のための施策も必要。自分なりの考えもあるが、皆の意見に耳を傾け、理解を得ながら一緒にやっていきたい」と語り、新規会員の獲得や、ポ語を中心とした運営などについて触れた。
この12月に3期満了となる菊地会長は、「長い間、運営に携わってきた役員も世代交代にさしかかっている。弱い立場にある日系人を支援する目的で設立した援協だが、ブラジル社会からの新たな要請に直面している」と、転換期であることを強調した。
その上で、「援協は立派な施設を持ち、堅実な事業運営によって、ブラジル社会からの高い信頼を得るまでに成長。新たな時代に対応できる基盤が整った。創立の精神をいつまでも守り、援協の未来を切り開いていって欲しい」と次期会長候補への期待を寄せた。
与儀昭雄氏(二世、72)は、第18代沖縄県人会会長として3期を務め、08年には沖縄県系人として、同時に二世として初めての県連会長に就任。援協では05年から役員として活動し、援協傘下のやすらぎホーム経営委員長を勤めるなど、日系団体で要職を歴任してきた。
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援協の新会長は与儀昭雄さんが有力となった。呉屋春美文協会長と同じく、沖縄県系人だ。思えばアリアンサの大城幸夫会長もそう。これで5団体中3つが沖縄系になった。日系人口の内1割を占めているとはいえ活躍が目立つ。先月には県人会創立90周年を終えたばかりだし、月末のウチナーンチュ大会には胸を張って訪沖できそう。
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