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ロライマ州=ベネズエラ人急増で市長が悲鳴=産院利用などで負担が増し

 ロライマ州ボア・ヴィスタ市で、ベネズエラ人が急増し、同市市長が非常事態を宣言する事態が起きた。ベネズエラ人による産院利用が増えたりして、医療関係の経費負担が同市の財政を圧迫。同市の予算では賄えなくなっているのだ。
 同じような状況はベネズエラとの国境にあるパカライマ市でも起きており、7日にはスエリー・カンポス州知事が、両市の保健行政に関する非常事態宣言を出した。
 ボア・ヴィスタを例にとると、同州唯一の公立産院では、ベネズエラ人女性の出産例が今年だけで229件となり、昨年の5倍に増えている。妊娠7カ月ですべてを捨ててブラジルに来たというラケルさんはその一人で、この産院でリアナちゃんを産んでいる。
 また、同州最大の公立病院でも、ベネズエラでは医師や薬が足りず、病院も閉鎖されているとの理由で、同州で治療を受ける人が急増。ベネズエラ南部の町で強盗に襲われ、ナイフで刺されたというダニエルさんもその一人だ。同病院では、今年対応した患者1240人の内、200人以上がベネズエラ人だという。
 カンポス知事は、同州にはここ1年間で3万人のベネズエラ人が住み着き始めたと見ている。同知事は、非常事態を宣言した理由を「ロライマ州だけでは大挙して来るベネズエラ人に対応しきれない。連邦政府の支援がなければ、州民そのものへの医療サービスが満足に行えない状態になってしまうから」と説明している。(8、9日付G1サイトより)