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《ブラジル》国家衛生監督庁=大麻成分を含む医薬品の製造・販売を承認=がん鎮痛作用の口腔スプレー

 ブラジル国家衛生監督庁(Anvisa)は16日、ブラジルで初めて、大麻の成分を含有する医薬品を認可したと、17日付現地紙が報じた。
 ブラジルではメバチルという名前で登録された医薬薬は既に、世界28カ国でサティヴェックスの名で販売されている。
 メバチルは、多発性硬化症(がん性疼痛)で他の治療法が効かない患者に対して、鎮痛剤として使われる。同医薬品は小児、青少年への治験、安全性の確認が不十分なため、18歳未満の患者には推奨されていない。
 同薬は大麻から抽出されるテトラヒドロカンナビノール(THC)という成分を含んでおり、てんかんの発作を悪化させる危険性があるため、てんかんの治療には使えない。
 同薬は今年上半期末までの販売開始が期待されているが、価格は未だ決まっていない。購入には特別な統制の元に出された処方箋が必要となる。
 メバチルは、やはり大麻から抽出されるカンナビジオール(CBD)も含んでいる。同薬はTHCとCBDを主成分とする溶液で、口腔内スプレーで投与する。
 Anvisaが、大麻の成分を含む医薬品のブラジル国内製造と販売を承認してから2カ月後に、メバチルの認可は出された。しかし、昨年11月の承認は、医薬品に含まれるTHCとCBDの含有量を1ミリリットルあたり30ミリグラムまでと規定しており、規定を超える大麻成分を含む医薬品を国内で製造、販売することは許可されていない。