ブラジルでは大統領府が現在、夏時間を継続して採用するか否かを検討しており、近日中にアンケート調査を行う可能性も出ていると21、22日付現地紙・サイトが報じている。
ブラジルでの夏時間は1931年に試験採用され、1985年からは毎年採用されている。
だが、導入当時は、電力使用量のピークが午後5時~8時だったため、時計を1時間早める事で街灯の点灯時間を遅らせるなど、ピーク時の発電能力不足を避けられるという利点があったが、現在のピークは午後2時から3時と事情が変化。夏時間採用の有効性が疑問視されていた。
2016年の場合、夏時間採用期間は126日間で、1億5950万レアルの節約になったといわれているが、鉱動省が行った調査によると、地球温暖化などもあり、エアコンなどを利用する人が増え、多くの場合、まだ明るいか否かよりも、暑いか否かが電力消費量を左右するようになっている事が判明。夏時間採用による節約効果はほとんどなくなったという。
これを受け、同省が夏時間採用を継続するか否かの判断を大統領府に委ねる事を決めたため、来週中にも、ソーシャルネットワークを利用してアンケートを行う事が検討されている。
現状では、今年の夏時間は10月15日に始まり、来年の2月17日で終わる予定だ。現時点で夏時間が採用される予定なのは、連邦直轄区と、ゴイアス州、マット・グロッソ州、南マット・グロッソ州、サンパウロ州、ミナス州、リオ州、エスピリトサント州、パラナ州、サンタカタリーナ州、リオ・グランデ・ド・スル州の10州だ。
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