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俳優・竹本孝之の連載エッセイ-第7回-化粧に熱心な女子生徒

2002年6月28日(金)

 四季がある国日本。是からの季節、日本では北海道を除くほぼ全ての地域で梅雨に入る。六月半ばから七月半ば迄のこの一ヵ月で、年間総雨量の三分の一から半分もの雨が降る地域もあると言えば、かなりジメジメした日々が続く事を理解して頂けるだろう。この梅雨が明けると、夏休みが子供達を待っている。寒冷地方を除く大部分の日本の学校は、七月二十日頃から八月一杯迄の長期休暇に入るのだ。だが受験を控えた中学三年生達は休みどころではなく、夏期講習等、来春に行われる入試に向けたスキルアップに力を入れる。しかしそれに当てはまらない子供達は、その長い休みに何をしているのだろう。
 最近の彼等を見ていると、特に女子に多く見受けられるが、私服の時は年令を判断しかねる。街で売られている雑誌にも、「小学生から始める簡単メーク!」「これで貴方もメーク美人!」等と銘打った特集が溢れている。制服を着ている時の未だあどけなさが残る彼女等と、私服時の大人びた服を着て、メークをした姿とのギャップが大き過ぎるのだ。私は正直な所、まだメーク等に頼らなくても良い年令だと思うのだが、彼女達に聞くと、「ヤッパリ~皆んなやってるし(化粧)これが自分達の自然?って感じ」とか、「素顔なんて恥ずかしい!」等の声が聞こえてくる。「眉毛剃ってるから、書かない訳にはいかない!」等の少数意見も聞かれた。確かに日本人は欧米の人に比べて顔立ちがアッサリというか、おとなしいのは否めない。流行というのも有るだろうが、そんな若いうちから化粧で自分を武装しなくても、素のままで十分素敵だし、可愛いと私なんかは思うのだが…。ともあれ、長い休みが子供達に、何らかの変化と刺激を与える事は間違えないと思われる。
 サッカー・ワールドカップで日本中が沸き返る二〇〇二年。その情熱が過ぎ去った後、日本の夏は、子供達にどの様な変化を与えるのだろうか。長い長い夏休みを終えて再び会う子供達の姿が楽しみでもあり…。

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中学生日記