1月14日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】社会保障院のベルゾイニ総裁が発表した軍人、公務員、民間人同一の改革原案が、波紋を呼んでいる。
先ずジョゼ・ヴィエガス国防相が、軍人は軍警とは異なると反論した。国防を志願する者にとって軍は名誉ある部門で、一般の労働者並にはできないとした。
また数々の禁止条項に縛られる法務省職員の特権は認められるべきと、ジェノイノPT党首も特殊分野の年金制度見直しを促した。
いっぽう改革原案では州と市の地方公務員年金を十年間、州と市が負担することで地方自治体が強く反発している。サンパウロ州の場合、定年退職者への年金が年間で八十六億六千万レアルとなり、現役公務員からの引き当て金を差し引いて七十二億八千万レアルの赤字となる計算だ。
その他州や市は十年間、社会保障院の累積債務をINSS納付金を支払い決済する。社会保障院は収支状態を均衡回復してから、再度年金の支払いや引き当て金の受領など行い本来の機能を果たすとしている。
しかし州や市は前知事や前市長からの膨大な繰り越し負債を引き受けている。歳入以内の歳出を義務付ける財政責任法の適用を受けて、前政権の債務は次期政権が責任を負うか否か論議の的となっている。州により前政府の放漫財政が公務員給料と十三カ月目給与を遅配させている所が少なくない。