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政府施策に批判集中=PT、新政権下で幹部会議

1月22日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十一日】新政権発足後初めてのPT全国幹部会議が二十日、ブラジリアで開催され政府の初仕事に批判が集中した。
 特に俎上へ上げられたのは「飢餓ゼロ計画」と公用車の使用であった。党内の反主流派からは社会保障院改革への大統領の姿勢、大統領のダボス会議出席、中央銀行の独立権限、税制改革への早期取り組み、新政権の集団ゴリ押し方式などが指摘された。
 マルタサンパウロ市長は、「飢餓ゼロ計画」でグラジアノ長官が独断専行して、庶民の言葉に耳を傾けないと批判した。貧民問題に詳しいモレリ神父を退けたことで、長官の政治手腕の不足をとがめたが、本人は会議に欠席して不在であった。
 当初の計画であった電子カード方式や食料購入の有無、従来方式とグラジアノ方式の比較など進展状況で報告がないことから、大統領府は同計画が、計画性欠如で混乱状態にあるのではないかと疑念を抱き始めた。ルーラ政権の目玉である飢餓対策は、技量不足が噂され始めたようだ。
 PT幹部会議には、閣僚としてはドゥルシ総務長官のみが出席、他ジルセウ官房長官を初めとする五閣僚は欠席した。また閣僚らは二月以降、職務に専念するためPT幹部会議には出席しないという。政府が党の意見にあまり耳を傾けないと党幹部会は抗議しているが、これから党と政府の間に、すきま風が吹かないかと懸念されている。