1月23日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十二日】全国PT幹部会議で批判を受けた社会保障院改革と飢餓ゼロ計画でルーラ大統領は二十一日、てこ入れのためルイス・グシケン広報局長官の起用を決定した。同長官は、新政権の最優先事項である同二案件の始動に向けて肩入れをすることになった。また大統領府は各省庁が批判などの雑音を防ぐため、戦略的広報活動に工夫配慮をするように指示した。
始動に躊躇している社会保障院改革と飢餓ゼロ計画の二案件に、グシケン長官が後見人として指導することになった。保障制度改革にはベルゾイニ総裁と経済開発審議会のジェンロ長官らとともに手分けし原案作成を行うことになる。
飢餓対策はPT幹部会議で、批判が集中したことで、大統領がグラジアノ長官に諸団体の意見も取り入れ、政治的支援を取り付けることを指示した。政府が飢餓ゼロ計画の成果を広報活動の目玉にすることを急いでいるため、グシケン長官は計画の組織化と機動化で応援をする。
大統領は、グラジアノ長官とは二十年来の知己で人柄を熟知しているが、内向型なので政治的孤立を注意していた。長官は大統領の意向を受け、司牧会児童部担当のアルンス女史と接触して意見の調整を行った。 プラナルト宮では二十一日早朝、大統領を交えグシケン広報局長官、ジルセウ官房長官、パロッチ財務相、ドゥルシ総務長官のトップ会議を行った。新政権が発足して二十二日となるが政治的未熟さを克服するため、二案件補強で行政指導を行うことを決定した。
社会保障制度の改革案を大統領要求の五月までに、経済開発審議会の最終案としてまとめるため、グシケン長官が指揮をとることになった。同長官がベルゾイニ総裁の楯となって、軍部や法務の強硬な圧力に対抗するらしい。
グシケン長官は銀行員労組のリーダーとして、大統領の金属労組と共闘した時以来、戦略思考の才能に秀でていたことで大統領が一目置いている。保障制度改革でも、同長官は作戦参謀としての活躍を期待されている。時と場合により剛と柔を使い分ける術を、同長官は会得しているという。