1月24日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十三日】昨年は「物々しい鉄条網を張り巡らしたダボス会議に出席する人たちは、人類のためにロクなことを考えていない。まして貧乏人のことなど、尚更だ」と批判したルーラ大統領が、今年はダボス会議の出席者となる。
大統領はダボス会議への出発を二日後に控え、ロクなことを考えない人たちと、世界社会フォーラム出席者の間に橋を掛ける構想を練っている。大統領は資本家と労働者の間に新社会協定を結ぶことで、伝統的な経済理論が社会協定と共存できるという。そのモデル・ケースを南米に実現することで、意欲を燃やしているようだ。
大統領は、カルドーゾ前大統領が再々強調した世界新秩序の変革を提案するようだ。社会フォーラムでは度々、新世界秩序の変革が協議されたが、経済フォーラムでは討議されなかったようだ。大統領の提案には、ダボス会議常連で場慣れしたフルラン産業開発相が介添役として付いている。
いっぽう今回のダボス会議では世界経済の信用回復が主要テーマであったが急遽、米英のイラク攻撃に変更になるという前評がある。イラクの亡命中の政治家九人も招待され、サダム・フセインなき後の政局についても質疑が行われる。