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新種の自滅菌を発見=不要遺伝子の除去に効力

1月24日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ大学(USP)生物医学科のアナ・G・シェンベルグ研究員とアンドレア・バラン研究員は八日、目的を達成したのち、自己の遺伝子を解体して自滅する菌サシャロミセーセレビシアエを培養して州政府から表彰された。この菌はビールの酵母菌の中に棲息する。
 両研究員は同菌の遺伝子組み換えを行い、目的達成後は自動的に自滅する性質を生成した。新しく生産される遺伝子組み換え農産物のリスク遺伝子を同菌で消却したり、微生物の不要部分や有害部分を除去することが、これで可能になる。
 ビール醸造の場合、同菌はグリコーゲンを除去してアルコールを発生させるので効率をさらに上げる。ワクチンの製造では、C型肝炎ウイルスの除去で製薬のプロセスにも役立つ。糖尿病患者用のインシュリンの製造でも雑菌除去で同菌が活躍している。