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大統領、利上げで弁解=「ブラジル経済は病上り」

1月25日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】前政権の高金利政策を批判してきたPT政権が、引き続き同じ政策をとったことで党内外の労組、議員、PTを支援した企業家から批判の嵐を浴びている。ルーラ大統領は二十三日、ブラジル経済は「病気が完治してない我が子のようなもの」と述べ、まだ投薬の継続が必要であると弁解した。
子供の様子が芳しくないなら医者と薬を変えたらどうかというが、もう一度同じ医者と薬で試して見るのが親心ではないかと述べた。大統領は国内の有産階級が長年にわたり欧米に倣って活動してきたので、ブラジル経済はまだ欧米支配下にあるという。南米のリーダーとして振る舞うには、まだ時期尚早だと語った。
 パロッチ財務相も通貨審議会の考え方を支持することを表明し、一切干渉しないと言明した。PT内の幹部党員からも金利引き下げの執拗な要求があり、それがブラジル全体の叫びとも理解できるが、政府がそれに同調するなら国家経済は調子が狂ってしまうとマラン前財務相と同じようなことを述べた。
 財務相は、国際通貨基金(IMF)に政府の公共債務が制御可能な範囲にあることを納得してもらったが、健全財政であることを示威するためには、財政黒字の増額が必要であると強調した。誰もが厳しい状況にあることは百も承知だが、政府には莫大な公共債務があることを忘れてはならないと諭した。