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サンパウロ市 校内に侵入し短銃乱射=生徒、教員ら8人負傷=犯人の卒業生(18)は自殺

1月29日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十八日】二十七日午後二時四十分ごろ、サンパウロ州タイウーヴァ市コロネル・ベネジット・オルチス州立学校の校庭で、三十八ミリ口径の拳銃を持った男が侵入し、生徒六人と教員、従業員を撃った後、自殺する事件が発生した。
 自殺したのは卒業生のエジマール・アパレシード・フレイタス容疑者(一八)。同容疑者は、初等学校(小学校)一年のころから同校に通い、昨年中等学校(高校)を卒業したばかりだった。
 フレイタス容疑者は、高さ二・七メートルほどの学校の塀を飛び越え、校内に侵入。同校では補習授業の休憩時間で、生徒約五十人が校庭に出ていた。
 校庭に現れた同容疑者は、何も言わずに男子生徒五人を撃った。一度校舎の中に入って銃弾を入れ、再び校庭に出て、女性教師と男子生徒を負傷させた。フレイタス容疑者は校庭から管理人室へ向い、管理人を撃った後、自分の耳に銃を当てて自殺した。負傷した八人のうち、男子生徒二人が重傷で入院している。
 マリア・L・G・オリヴェイラ同校長は、「彼(フレイタス)は問題児ではなく、身なりが整った礼儀正しい生徒だった。わたしの友人でもあった」とショックを隠せない。
 フレイタス容疑者は、麻薬やタバコも吸わない真面目な青年だったという。サンパウロ総合大学(USP)犯罪心理学専門のセルジオ・コダト教授は、同容疑者の犯行の動機が精神錯乱ではないと言明。「通常、人からばかにされたりしてきた経験がある人に多く、わだかまっていた感情がある日突然爆発し、犯行に至る」と説明している。
 ブラジルでは、校内殺害事件は通常、犯罪組織の争いや生徒同士のケンカが原因で起こるが、今回の事件は外国で起こるものに似ている。ドイツでは昨年四月二十六日、校内で十六人が殺害され、犯人も自殺する事件が発生した。