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福島県人会新会長に小島氏=母県との関係修復に務める=現金盗難、役員の責任問わず=定期総会すんなり終了

1月30日(木)

 福島県人会(桜井仁会長)は二十六日午前十時三十分から、サンパウロ市リベルダーデ区の同県人会会館で定期総会を開いた。桜井会長が、昨年十月に空き巣に入られた件の責任をとって辞任、小島友四郎第一副会長(六九)が新会長に選出された。二世から一世へと、世代は逆行するが、小島新会長のもとで母県との関係修復を図る。十二万レアル相当の損失補填をめぐって、総会は紛糾すると見られていた。杞憂に終わり、会計報告などはすんなり、通過した。
 総会は、報道関係の取材を拒否、張り詰めた空気の中、進められた。
 冒頭、桜井会長が約一時間にわたって、あいさつ。初めての二世会長として、二期四年間務めたことなどを振り返った。空き巣事件に触れて辞意を表明、後任には小島友四郎第一副会長の名が挙がっている旨を伝えた。
 その後、事業報告、会計報告が行われた。多額の盗難被害を被ったことについて、桜井会長、小林会計が出席者に、「申し訳なかった」と、陳謝した。
 この件に対して、会員は既に、納得済みで、質問はひとつも出なかった。議題は次々に可決された。
 会長、副会長選挙では、桜井会長が引責辞任の形となって、候補者名簿からはずれた。代わって、小島第一副会長が会長に推薦され満場一致で、承認された。
 小島新会長は、モジ・ダス・クルーゼス市在住。モジ中央日本人会長や日本語モデル校運営委員長などを歴任した。
 会長就任に当たって、「県庁との交渉は一世の方が通じる」と、母県との関係修復に努める。また、青年部の充実を図り、会の将来を担う人材を育成する。
 総会を前に、小林会計個人に、レアルでの被害七千レアルを弁償させるべきとの意見も出た。定款では、会の名において発生した損失に対して、役員個人は責任を負わないことになっている。
 小島会長は、「小林会計には続行してもらうことになるだろう」と、語った。