1月31日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】訪欧の旅から帰国したパロッチ財務相は二十九日、ドイツの国際金融筋とフランスの銀行連盟会長が対伯投資を拡大する意向があるとする報告を発表した。国内では、外遊中にJPモルガン銀行とアメリカ銀行の引き上げが取り沙汰されたが、入れ替わりに仏独金融筋の投資が行われることで新しい期待が高まっている。
これから有望分野への投融資を促進するため、社会保障院改革と税制改革を特に推進すると財務相は述べた。今回の外遊で多くを学んだとして、均衡財政は至上課題だという。「連邦令に何が謳われていようとも、国家経済が破綻に瀕していては、法務省や軍部の特権は画餅」だと述べた。
均衡財政のため財政黒字を国内総生産(GDP)比四%にする公約はすでに発表済みだが、政府は今年度予算からさらに一〇%から一五%の経費削減を検討している。一〇%カットすると財政黒字は四・二%となり、一五%カットすると四・五%を計上できる。緊縮財政で捻出した資金は公共債務の利子支払いに当てられるようだ。
また税制改革の中で会社更生法に触れて、従来の会社破産法は企業資産の減価償却を優先して、社員の生活を犠牲にしていると指摘した。これを改正すると、金融市場と労働市場を活性化できると財務相はみている。これからは有望分野の企業倒産を避け、技能労働者の擁護に務めることを強調した。