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65歳まで献血可能に=従来の60歳から引き上げ

1月31日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】(国立)衛生監督事業団(Anvisa)はこのほど、献血の年齢制限を六十歳から六十五歳まで引き上げた。リオデジャネイロ州の血液センターでは、この年代の人の献血が大幅に増えている。
 リオ州血液センター受付担当のローザ・アンドラーデさんは、年齢制限が六十歳だった約一カ月前までは、献血者が六十歳になると「差別をされている」と感じていたと言う。
 「多くの人々が『自分の健康状態は最高に良いのに献血させてくれない』と苦情を言っていた。今では、高齢献血者の人は『人様の役に立っている』と感じている」と話す。
 リオ州血液センターでは、より多くの高齢者の献血を得るために、年齢制限引き上げを布告するキャンペーンを実施中。まだ高齢者の献血データはないにせよ、献血が日に日に増しているのは確かだという。「毎日三百人が献血している。この倍の人数が来ても良いように準備はしてある」と、アンドラーデさんは楽観的だ。
 献血量の増加がAnvisaの目的。毎年、定期的に献血を行ってきた人々の献血を失わないための対策だ。六十歳以上でも献血条件は変わらない。健康状態をチェックされ、血圧を測られ、質問用紙に回答するよう指示される。
 六十歳未満の献血者と違う点は、高齢者の場合、一年に二回しか献血できないこと。通常、女性は一年に三回まで、男性は四回まで献血できる。
 Anvisaのベアトリス・M・ソアーレスさんは、ブラジル人の寿命が延びているため、献血の年齢制限も引き上げすることができたと説明。「世界中で年齢制限が引き上げられている。これから数年後、健康に差し支えなければ、年齢制限を七十歳に引き上げる可能性もある」と述べている。
 献血の条件は次の通り。▼十八歳以上六十五歳以下。▼体重五十キロ以上。▼少なくとも六時間の睡眠をとる。▼断食をしないこと。▼アルコール飲料を飲んでいないこと。▼熱、風邪などの症状がないこと。▼過去十年間に輸血されていないこと。▼肝炎、シャーガス病、梅毒にかかったことがないこと。▼注射による麻薬常用者ではないこと。▼過去一年間にタトゥーやピールシングをしていないこと。▼妊娠中や母乳を与えていないこと。▼過去数年間に危険性の高い性関係をしなかったこと。