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危険と同居、線路脇居住=サンパウロ市 急がれるスラム街整備

1月31日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】アレシャンドラさん(三三)と六人の子らは、サンパウロ市カンポス・エリゼウス区のパウリスタ電鉄構内の線路脇に建てられたスラム街モイーニョのバラックに住んでいる。危険と同居の生活だが、他に行く所がないという。
 下の二人の子供は乳児で、上の子供が面倒を見ながら留守番をする。市街へ行くには、線路を横断しなければならない。彼女は毎朝出勤時に、子供らが線路を横断するとき必ず両側を見て確かめるように毎日言いきかせる。両側から電車が疾走してくることもある。
 上聖以前、彼女はパラナ州で日給五レアルもらって農場の日雇い労務者をしていた。サンパウロ市では毎日十、十五レアルになると喜んでいる。このスラム街の住民は、全員段ボール箱の回収業を営む。バラックの相場は分割払いで四百レアルだが、苦なく払えるという。
 いっぽう法務省と都市開発省は二十一日、スラム街の土地権利書に関する条令原案を作成して、表決に向けた準備を始めた。まず各スラム街は、居住者協会を結成する。しかし法的整理の前に、区割りや上下水道計画などの下部構造整理が先決という意見もある。
 住民の意見では、先ず土地の使用権を認めて欲しいという。しかし危険な場所、居住に不適であったり非衛生的な場所などの使用権は問題になりそうだ。