2月1日(土)
ベロ・オリゾンテ市のサフラ銀行で三十日、武装した六人の男が四十二人の市民を人質にとる事件が発生。警察は、金属探知機が拳銃六丁を探知しなかったことから、銀行の内部の人間が強盗たちの侵入を手引きしたのではとみている。強盗は初め、銀行内のビデオテープと人質十人を交換したが、逃走をあきらめ、最終的には「市内の拘置所に我々を拘置するように」との条件で投降した。
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フィアット自動車イタリア本部は、経営再建のためブラジル・フィアットをGMへ売却する交渉をしていると伊紙「ミラノ・フィナンツァ」が伝えている。三日の債権者会議で、売却価格が提示されるという。現在GMはフィアット株を二〇%所有しているが、ブラジル・フィアットを含めて二十五億ユーロを投じて四〇%の株を取得するようだ。
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サンパウロ市モルンビー区のコンドミニアム・ポルタルに住むツダさんは近所の友達二人と相談し同所の千三百家族が放出する大量のリサイクルごみに挑戦、売上金を貯蓄して自作の教育映画をVTRに撮影し、所内の子供たちの回覧している。NHKなどの有意義な番組を説明つき録画して、お隣さんの啓蒙に役立てている。
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ドン・M・モレリ司教は「飢餓ゼロ」計画について、食料配布だけでは極貧階級の問題は解決しないと、批判した。一杯の飯よりも文盲撲滅、生活の知恵、住居の工夫、衛生の観念などを教えることが必要と訴えた。同計画は一般社会が自発的に行うように指導すべきで、政府の鳴り物入りで大統領やグラジアノ長官、司教自身が力んでも長続きしないと忠告した。