2月7日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙六日】連邦警察は五日、二〇〇〇年十月に民営化されたパラナ州立銀行のニューヨーク支店が、民営化前の一九九六年から一九九九年にわたりブラジルの不正資金のマネーロンダンリング(不正資金洗浄)のための通常ルートであったことを発表した。
このルートには、まずPC・ファリア容疑者が関わったサンパウロ市労裁ビルの横領資金、マルフサンパウロ市長時代の道路建設から得た水増し請求不正資金が通過した。また社会保障院から年金を横領したジョルジーナ・フレイタス容疑者の不正資金、マット・グロッソ州の密輸業者ジョアン・A・リベイロ容疑者の資金、リオ州の監督官が企業から恐喝で得た三百六十万ドルも同ルートを経ている。
連邦警察は全ての不正取引に関わった外国為替業者、ラランジャ(名義賃貸者)、CC5(外国居住者口座)を提供した銀行も、全て洗い出している。ブラジル国内の麻薬取引、密輸取引、汚職、脱税で得た不正資金は国内のラランジャの口座に振り込まれ、パラナ州立銀行フォース・デ・イグアス支店のパラグアイ居住者CC5口座宛へ送金する。 そのCC5口座から、パラナ州立銀行ニューヨーク支店にある為替業者の口座へ送金。為替業者が資金を洗浄して本人の口座へ振り込むが、全て暗証番号を使い本人の名前は全く出て来ない。ここから世界のタックス・ヘブンへ不正資金は旅立っていくのが、このルートの方法であることも解明した。しかし、犯罪を立件する証拠入手には至っていない。