2月7日(金)
【ヴェージャ誌一七八八号】いまや世界中を横行する海賊版商品に、経済専門家の中には「もうお手上げ」とタオルを投げ、厳しい商品登録法をかかげて海賊版メーカーを攻撃するのは意味がないとの結論に達している。
先週の英経済誌『エコノミスト』は、パソコンプログラム、音楽、映画などの海賊版について、これまでと全く異なる対策法を掲載している。「著作権所有者死後七十年までコピーを禁止するというのは、現在のデジタル、コピーなどの技術を見ても不可能だ」と主張。「それより商品登録の使用許可料を安くして、海賊版メーカーの一部を合法化させる方が無難だ」という対策を紹介した。
ブラジルの海賊版商品の状況はどうだろうか。▼ゲーム類(パソコンゲーム、プレイステーションなど)=十個のうち九個が海賊版。▼ソフトウェアプログラム=十個のうち六個が海賊版。▼CD=十枚のうち五枚が海賊版。▼映画VHS版・DVD版=十本のうち三本が海賊版。この状況はアジアや東ヨーロッパとあまり変わらないという。
海賊版という〃麻薬〃を合法化し、海賊版メーカーである〃麻薬組織〃を根本から破壊する―。エコノミストの絶望的手段とも言える合法化対策は、海賊版現状を見ると、案外うまくいくかもしれない。