2月8日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙六、七日】サンパウロ市は六日、ヴィラ・オリンピア区フンシャル街の商業用ビル『Eタワー』を不法建築物とみなし、建築を緊急に中止させた。
Eタワーの建築会社『ムニル・アブブッド』(以下M・A社)は、Eタワーの地下に駐車場用の地下階を造っていたが、Eタワー所有の地下だけではなく、市所有地の地下四千三百平方メートルも掘っていた。これによって、同社は罰金四十五万レアルを科せられた。
地下四階に及ぶこの巨大な〃大穴〃は、地下の各階一千七十五平方メートルもあり、テニスコート十六・七面分に相当する。
同地区を管理するピニェイロス地区役所の検査員は、昨年十二月後半にEタワー建設現場を検査したが、この〃大穴〃はみられなかったという。同地区役所のマウリッシオ・モンテイロ技師は五日、「地下の不法建築物は、巨大な壁で隠されており、見た目では分からなかった」と説明している。
サンパウロ市議会、検察局、居住専門裁判所、サンパウロ市聴取局は六日、Eタワー不法建築事件を捜査すると発表した。どのように同地の地下建築が行われたかを検討し、建築会社と地区役所それぞれの責任も打ち出すもよう。
このビルの建築費は七千万レアル。三十八階建て(高さ百四十四メートル)で、サンパウロ市で三番目に高いビルとなる予定。現在三〇%まで完成している。