2月14日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】政府は十二日、社会保障制度の改革を年金の上限と恩典の削減を二度に分けて行うと発表した。十七日の本会議で官民統一の社会保障院を盛り込んだ法案が討議される際に、改正案表決後に新規採用された公務員の年金上限も提議する予定だ。
同法案が可決されると二カ月後に発効となり、新規採用の公務員に適用されることで制度改革は、確実に一歩を前進したことになる。第二の恩典削減は、五月までに民間を初め政府、地方自治体などの最大関心事なので、緊急法案として上程する予定となっている。
社会保障院改革法案が表決されると国家財政が好転するばかりでなく、金利も下降基調に入り外資の流入にも拍車がかかり、カントリー・リスクも好転するので、国家財政の好循環が始まると政府はみている。
年金の享受と恩典の削減については社会保障院のベルゾイニ総裁が、各分野から提案多数を募っている。概略内容は、定年年齢の引き上げで公務員の男性が五十三歳から六十歳へ、女性は四十八歳から五十三歳。公務員として十年以上、同一任務で五年以上を勤務した人を公務員と見なす。年金の算出法は、民間のそれに準ずる。
統一労組(CUT)や公務員組合は、改正案内容を不満として次回の経済開発審議会で動議する構えのようだ。定年後の安楽を夢見て、あえて質素な公務員生活に入ったという人もあり、問題は複雑らしい。