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路線バス30%は落第=サンパウロ市が企業に再編を要求

2月14日(金)

 【ジアリオ・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ市内を運行する路線バスの三〇%が市の要求するサービス水準を満たさないとしてジルマール・タットサンパウロ市交通課長が八日、路線バス企業の再編を経営者らに通告した。
 同課長は、路線契約の期限終了とともに市の要求に応じられる体質を持つ企業をバス路線の入札に招いた。多くの企業経営者と従業員は路線を失うことを恐れ、入札のボイコットを試み二月三、四日、路線バスを完全停止させ、市の再編計画に抵抗した。
 これまでの路線バス企業に供与していた市補助金を新交通計画の実施により、市は打ち切る予定だ。企業側も補助金を当てにした経営法を、捨てる時期にきていると同課長はいう。 
 従来の路線契約が短期であったものを長期契約にし、銀行から融資を受け車両の更新を促すという計画。路線契約が十年の長期契約となれば、銀行にも保証物件として評価され、新車両で運行すれば保全費も低減すると市はみている。 
 既存の路線バス企業が恐れているのは、資本力で優る企業が新規参入すれば、既存の誰かが放り出されること。誰も大量の中古バスを抱えて廃業に追い込まれたくないし、路線の利権も失いたくない。これまでの実績が全く評価されないのも、企業は不満のようだ。 交通課は市中心部へのバス乗り入れも減らし、渋滞の原因になりやすいバスの交通量を削減する計画だ。
バス料金も三種できる。