2月14日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】十歳前後の学童が体重の二〇%にもなる七、八キロのリュック(モシーラ)を背負って通学することに、母親たちは疑問を抱いている。サンパウロ市は昨年、教師らに学童が体重の一〇%以上のリュックを背負って通学しないよう学習科目に配慮する条例を出したが、施行規則がないため実効に至っていない。
往復の通学路を腰を前や斜めに屈め重量に耐えて通学するため、背骨や腰の関節に痛みを覚えて整形外科の門を叩く学童が、最近多い。医学的には少年は十四歳、少女は十六歳まで肉体的に未塾で荷重負担は、避けるべきという。片側だけの荷重負担は、骨格に変則的荷重がかかり筋肉も変則的発達をするので最も悪い。脊髄の湾曲疾患の原因になると、医師は警告する。
成長途中の骨格疾患は、成人してから後遺症を引き起こす可能性がある。止むを得ない場合は前後または左右に同量に分けて、姿勢に負担がかからないように工夫することだ。また車のついた鞄(ムシーラ)も市販されている。
毎日自家用車で校門まで送迎を受ける学童は別として、私立校では最近、米国式を取り入れ教科書や帳面など収納する錠前付きロッカーを設置している。宿題の出た科目の教科書や翌日試験が行われる科目だけを、自宅へ持って帰る。