2月18日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十七日】政府が米軍のイラクへの武力介入に反対するいっぽうでルーラ大統領は十五日、イラク攻撃は税制改革と社会保障院改革を実施するにはよいチャンスであると語った。
世界各地での反戦機運が高まる中、米政府の非妥協的な強硬姿勢から戦闘が避けられないという見方が出ている。イラク攻撃はブラジル経済にもたらす有害要因で、国内の制度改革への抵抗活動も弱まると政府は見ている。
これは大統領と財務相、官房長官の予測判断であるが、経済開発審議会のジェンロ議長にも説明した。戦闘開始となれば、戦闘期間が長引くほど早期に国内態勢準備のため意見がまとまると同審議会も見ている。非常事態に向けた政府方針は、危機感を抱く議会に対しも説得力が大きくなる。
原油はバレル当たり四十ドルに達し、国際経済に衝撃を与えるのは明白と見られている。健全な国家経済あっての社会保障制度であり、公務員の既得権論争の時ではないし、インフレ率上昇へのインパクトは避けられないとされる。
政府が自主的に財政黒字を三・七五%から四・二五%に引き上げたことは正解であったという見方が多い。百四十一億レアルの省庁予算削減もイラク戦争が中期にわたる場合、称賛されるべき対処と関係者が評価をしている。