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豪雨 サンパウロ州各地を襲う=溺死や不明者多数=洪水、家屋倒壊被害も

2月19日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙十八日】十七日早朝から豪雨がサンパウロ州各地を襲い、少なくとも五人が死亡、一人が重傷を負い、一人が行方不明、百五十人が避難している。
 今回の豪雨は、カンピーナス市で過去四十年間に記録された降雨の中でも最大雨量で、百二十ミリを記録した。ちなみに一月の総雨量は三百十六ミリだった。イザレーネ・チエーネ同市長(PT=労働者党)は非常事態令を発した。
 同市バロン・デ・ジャグアーラ街などの道路では高さ一・五メートルに及ぶ濁流が押し寄せた。パルケ・インペラドール区の一家屋で、警備員が子供と二十歳ほどの女性、五十歳の男性の三人の溺死遺体を発見。また身元不明の女性が下水管に吸い込まれて溺死した。
 同市ジャルジン・メリーナ区では、男性一人が濁流に流され行方不明になっている。また、濁流に足をとられないように信号標識柱につかまる男性を警察のヘリコプターで救出する場面もみられた(写真)。
 インダイアトゥーバ市とバウルー市では暴風雨警報が出された。サンロッケ市では、自宅にいた電気店店員の男性(三八)が、崩れてきた塀に直撃され死亡している。
 大サンパウロ市圏では、同日午前七時から一時まで大雨が降り続き、各地で土砂崩れや洪水があった。同日午前九時三十分には、サンパウロ市で今年の最高延べ渋滞九十九キロが記録された。
 サンパウロ市北部では八軒の住宅が倒壊した。二月のサンパウロ市全体の推測降雨量の四〇%が北部ペルス区で記録されたと、非常事態管理センター(CGE)は伝えている。
 大サンパウロ市圏オザスコ市でも洪水が発生し、多くの人々が孤立状態に置かれた。サンパウロ州電力・水資源局のマウロ・アルセ局長は、サンパウロ市とオザスコ市の洪水対策として貯水プール十三槽の建設が必要だとしている。