2月19日(水)
[既報関連]パラグアイ・イグアスー移住地の〃特産農産物〃と評判になっている大豆「オーロラ」が好天に恵まれて、二月十五日現在、順調に生育している。パ国唯一の邦字新聞であるニッケイ・ジャーナル紙は、穀物輸出協会(CAPECO)情報として、今年の大豆収穫量は四百二十万トンに達するだろう、と予測している。
アルゼンチンとブラジル両大国に挟まれた国土面積小国のパラグアイが、もう二つの大国である米国と中国に次ぐ世界第五位の大豆生産国に浮上した(本紙・二〇〇二二年十二月十四日報道)のは、日系農家の努力の賜物として輝いている。
特に、大豆は同国の貴重な外貨収入源である。中でも「オーロラ」は遺伝子組替えなしの品種で、タンパク質の含有量が普通の品種より平均四~五%高い(本紙・二〇〇二年九月二十日報道)という有利な特徴を内包。豆腐や納豆はもとより、煮物にも適しており、日本でも注目されている。タンパク質の含有量が高いことは、豆腐を作る時に歩どまりが高いことを意味し、豆腐製造者には有利である。
二〇〇二年の年末近くに移住地を訪問した岐阜県経済視察団の中に豆腐屋経営者がおり、「オーロラ豆腐は日本で市販されている一丁三百円ものと品質において遜色ない」と試食を評価した。
イグアスー農協スーパーでも一キロ入り家庭用「オーロラ」は、新聞記事との相乗効果もあり販売が非常に好調で、早々と在庫がゼロ、今年三月下旬に始まる収穫を待つ状況にある。三月上旬には日本から商談ミッションの来訪(イグアスー農協関係者談)が予定されている。大豆の生育好調、販売好調、輸出好調、三拍子揃った活気あふれるイグアスー移住地である。