ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 小切手税徴収し10年=廃止の気配もない臨時金融税

小切手税徴収し10年=廃止の気配もない臨時金融税

2月20日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】アジブ・ジャテネ元保健相が一九九三年、無料診断や医薬品無料配布などの医療活動資金を捻出するために考案した臨時金融税、別名小切手税が誕生して十年になる。
 臨時税は定着して年間二百十億レアルに上り、政府の重要な財源となっていることで廃止する気配はない。ちょっとの誘い文句で始まった小切手税はボレロの歌詞のように、またたく間に十年が過ぎ、いまさら後へ引き戻れないようだ。
 小切手の使用も国民の生活に定着して、小切手を発行する毎に払っている〇・三八%の小切手税を集計する人は少ないようだ。小切手を発行しなくても、自分のお金を出納するだけでも小切手税を取られる。
 金銭自動受け払い機(ATM)が自動的に稼ぎ出してくれるので、ルーラ大統領とジルセウ官房長官は、こんな商売はないと大喜びで廃止などするはずがない。臨時の落とし子は、散々文句をいわれながら幼児期を過ごし、やがて青年となり居座ったようだ。
しかし、小切手税で運営しているという公立病院は、最近サービスが悪くなったと銀行明細を受け取るたび高齢者が苦情をいっている。そればかりではなく貸し越し許容小切手(通称、特別小切手)を使用すると、銀行が高利を徴収しているので、残高が知らない間に蒸発するから要注意だ。