2月20日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】廉価な遺伝子組み換え農産物が国際市場を席巻していることで関係省庁の九大臣は十八日、大統領府官房室に集まり、同産物の対処で政府見解を決定する専門家会議を設立することで合意した。
遺伝子組み換えでの問題に関与する関係省庁は次の通り。農務省、保健省、環境省、科学技術省、農地改革省、食糧特命省、産業開発省、法務省、官房室となっている。
すでに地方により生産体制に入っている遺伝子組み換え大豆について、その取り扱いを三十日以内に結論を出す予定だ。ロドリゲス農相の報告では、違法生産ではあるが国内生産の八%が遺伝子組み換え大豆であり、金額にして十億レアルに上ると推定している。
専門家会議は時代に逆らった偏狭な結論とせず、妥当な今後の農業政策を編み出す予定だ。会議は生産体制に入っている生産者に同種の生産継続を許可するか検討する。また遺伝子組み換え作物生産に対する法的整備や訴訟に入った場合の政府見解も検討する。
結論は経済的見地、環境的見地、社会的見地から国家のために最善と思われる道を選ぶとしている。すでに同種大豆を栽培している農業生産者に、合法性を配慮する手法を願っていると農相は述べた。
同種大豆は輸出向けと限定し、国内消費用と混合しないように配慮はするが、過激派環境団体が要求する焼却はないと農相は見ている。すでに国際市場の態勢が遺伝子組み換えに移っていることで、ブラジルだけが旧態依然に止まれるか疑問視されている。