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ブラジルが圧勝=パン・アメ日系スポーツ大会

2月22日(土)

 五日から十日までペルーの首都リマで開催されていたパン・アメリカン日系スポーツ大会でブラジル代表選手団(団長・佐々木ジョン)が、大半の競技で団体優勝し、十八日午後、大会結果の報告に来社した。
 「受け入れ団体のラ・ウニオン(AELU)のオルガニザソン(準備・進行)は素晴らしいものでした。おかげで普段の力が出せ、良い結果が出せたのだと思います」とブラジル代表選手団会長の重田エウゾさんは満面に笑みを浮かべる。
 参加国はブラジル、ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、メキシコの六カ国で、総勢三百人以上だった。参加者中の約三分の一(九十四人)はブラジルからで、「九〇%が一位か二位に入りました」という。陸上、バレー、柔道、卓球、ボーリングの五種目のうち、柔道や卓球、バレーなどで団体優勝した。
 特にペルー優勢との前評判だった女子バレーでは、ブラジルが予想以上の健闘をみせ、見事優勝を飾った。九一年大会以来ペルー代表が二連勝し、ブラジルは二位だった。九八年のブラジル大会でようやくブラジルが優勝した。いわば宿敵のライバル。
 相手本拠地での、二十七対二十五という僅差での勝利だった。ガブリエラ・ヒガシ選手は「正直いって、私たちも勝てるとは思っていなかなった。次回のメキシコ大会(〇六年)でも勝てるように頑張ります」と頼もしい。
 モジから陸上監督として参加したアナ・ミズグチ・ナカザトさんは「私は七回参加しているが、今回のオルガニザソンは特に良かった。ただ競技のレベルが年々落ちてきているのが残念。これは選手の個人負担による参加にも起因する問題。レベルを上げるためにも、ぜひ日系企業などの理解と協賛をお願いしたい」と述べた。
 ボーリング種目の選手兼監督のエドワルド・ツツミさんも「今回も経済的理由で参加できなかった良い選手がいた。大会によって国際的な日系人のアミザージ(友好)は確実に深まっており、次期メキシコ大会では日系企業はもっとサポートしてほしい」と訴えた。
 同大会は一九六八年から開催されている伝統的な日系国際大会。現在は三年おきに各国持ち回りで開催されており、〇六年のメキシコ大会の次は、日本移民百周年を記念して特別に〇八年にブラジルで開催される予定になっている。