2月26日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】NGO団体のブラジル消費者保護協会(Idec)が行った健康保険会社調査で、契約や医療サービス、契約解消などの面で法律違反を犯していることが二十四日、明らかになった。Idecは昨年六月から八月にかけて、健康保険会社八社を対象に調査を実施した。
Idecの調査員十六人が加入希望者を装い、各社に二人の割合で契約した。契約時の対応や契約書などをチェックし、医療サービスも実際に利用。契約解消時には電話で行い、各社の対応を測った。調査の結果、すべての保険会社が三一%から五〇%の割合で違法行為を行っていることが分かり、Idecは「最悪」、「心配すべき」と結果を報告した。
最高の五〇%に到達したのはウニメジ・パウリスターナ社。二位にブルー・ライフ社とゴールデン・クロス社(四四%)。アミル社、ブラデスコ・サウーデ社、インテルクリニカス社、メジアル・サウーデ社が三八%で四位。最低値の三一%はスル・アメリカ社だった。
Idecのマリレーナ・ラッツァリーニ担当は、健康保険会社など保健部門を監督すべき立場にある保健庁(ANS)の監督が十分でないと指摘している。それに対し保健庁は、Idecの調査書を検討してからコメントすると述べている。
Idecは特に注意すべき点として、契約書にある個人データの欄に問題があるとしている。例えば、自分が喫煙者であるとか、家族に糖尿病患者がいるなどと契約書に書き入れた場合、これから先に肺がんや糖尿病になった時に会社側から治療を支払ってもらえない可能性がある。
また入会時に、加入者は医師の健康診断を受ける権利があるが、健康診断を受けさせてくれたのは八社中三社のみだった。
一方全国保険会社連盟(Fenaseg)は、Idecの調査方法が間違った法律の解釈に基づいているとして反発した。さらに二千社以上ある健康保険会社のうち、わずか八社を調べたにすぎず、送り込んだ調査員も二人だけだったことも批判している。