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貧困都市対象に発展計画=開発指数低い50都市=市民の多くは最低給与以下=サンパウロ市

2月2日(木)

【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙十二日】サンパウロ州政府は、州内のIDH(人間開発指数)が最も低い五十の都市の発展を促進するための委員会を創設した。五十都市の多くの市民はは月収が最低賃金に達していない。
IDHは国連開発計画により、教育、平均寿命、所得をもとに算出された数値で、平均は〇・七九九。この数値は旧ソ連の指数に相当する。五十都市の指数はは、アフリカ諸国のように指数が「低い」と評価される〇・四九九から平均、〇・七九九の間に位置する。
「豊かとされる地域内でも、IDHが低い都市がある。その大部分がヴァレ・ド・リベイラとアルト・ド・リベイラにある」とアウキミン州知事は話す。五十都市の内、二十四都市がソロカバ地方に、さらにその大部分がアルト・ド・リベイラに集中している。サンパウロ州でIDHが〇・六四五と最低の都市イタプアン・パウリスタも同地方にあり、そこでは平均月収が百二十二・八八レアル、平均寿命が六十一歳となっている。ヴァレ・ド・リベイラは四つの貧困都市を抱える。
州知事によると、発展計画は「家庭の保健」や「市民所得」などの社会プログラムを強化するだけでなく、都市の経済状態を改善することも目的とする。ヴァレ・ド・リベイラでは既に四千七百五十万レアルの発展基金が創設されている。「ヴァレには、エコツーリズモとアグロビジネスの巨大な潜在力がある」と同知事は話す。
社会発展委員会に策定された計画は上半期末までに実施に入り、七月までに各都市のより深い状況分析が行われる。十七歳以下の子どものいる家庭への対策が優先され、計画は教育と関連したものになり、職業訓練計画も予定されている。また農業都市では家族農業の多角経営化が促進されることになっている。
この計画は市、市民団体、民間も後援する。市の行政担当者は州政府の援助に期待を寄せている。