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海底油田開発 国内企業を優先=雇用創出、産業育成目的に

2月2日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】ペトロブラス石油公団は二十五日、ルーラ大統領の要請により十億ドルにのぼる油田プラットフォームP五一号とP五二号の建設に国内企業を優先し、見積もり価格の七五%の資材とサービスを国内で調達すると発表した。
 国産のプラットフォームによる海底油田の採掘は、大統領の選挙公約であった。昨年七月に二十五億ドルを投じて二〇〇七年の完成で八雙のプラットフォームの入札予定があった。しかし、国内企業は大型油井の建設が技術的に困難とされ、入札は延期されていた。 
 国産優先措置は直接的、間接的に五千人の雇用創出につながり、国内産業の育成とブラジルの造船企業の振興に供したいと政府は考えている。入札に先立ち、下請け企業は技術仕様と取引仕様を四月までに公団へ提出し、六月までに最終決定が行われる。
 プラットフォームは、カンポス市沖の南マルリンとロンカドール大陸棚へ曳航し、日産十八万バレルの原油を各々採掘する予定。
 公団は国内の製造企業が、プラットフォーム製作に熟練しており法外な価格調整や予想外の手違いをしないとみている。国産製造企業も価格と品質と支払い条件で、外国製と比較され実力が試されるが、投資家らは国内企業の優先策が割高にさせると案じている。