2月2日(木)
【サンパウロ二十五日時事】ブラジルの労組系研究機関DIEESEは二十五日、最大都市サンパウロを中心とした大サンパウロ圏の一月の失業率が前月比〇・一ポイント悪化し、十八・六%に達したことを明らかにした。圏内で約百七十五万人が失業している計算で、これは一九八五年の調査開始以来最悪という。 DIEESEによれば、一月の失業増は年末年始に臨時で雇われた労働者の解雇による季節的要因が強い。業種別では、同月に減らされた雇用八万七千人分のうち、商業だけで四万五千人分を占める。
DIEESEはまた、二〇〇二年十二月時点の大サンパウロ圏の労働者の平均月収が八百七十二レアル(約二万九千二百円)と、
前年同月比で八・八%低下したと発表した。中でも、サービス業は一一・五%、商業が一一・四%それぞれ低下するなど、低成長と失業増で労働環境が厳しくなっていることが浮き彫りになった。