3月1日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】大統領選ではPT支援に回ったアントニオ・C・マガリャンエス上議(PFL)であったが、電話盗聴事件が証拠物件の入手や関係者の証言から山場を迎えたと判断したPTは二十七日、上院倫理委員会に同上議の関与審議の要請を決定した。
上程者のビアナ上議によれば、同上議が政敵や元愛人とその夫らの電話に盗聴装置を設置した経緯を、友人に漏らした会話を録音したテープを入手したという。数々の証言で同事件を重大事と考慮したが、PTはあくまで事実の証明を求めていた。連邦警察の捜査結果を待って、PTは党の方針を決定する予定であった。
上程内容は犯罪の立件には物的証拠として不十分だが、不正盗聴が同上議から離反した関係者や政治家に集中していることで、慣例の手続きによらずPTの特別要請形式をとるようだ。ビアナ上議はいま不正告発をしないと、PTに不都合があって引き伸ばしたと誤解されると警告した。
上院倫理委員会は閉会直前に盗聴責任者名を明記した連警の中間報告書を受け取った。同委員会はバイア州保安局建物の六階は不正盗聴センターで、多数の携帯電話の盗聴も含め想像を絶する規模の諜報活動を行っていたという新事実の報告を受けた。
いっぽう、アントニオ・C・マガリャンエス上議は、裁判所から許可を得た盗聴設備にのみ報告を受けたが、それ以外の盗聴は一切関知してないとしている。