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エレトロパウロ経営危機 全員痛み分け策とる=鉱動相が大岡裁き=企業、政府協力し債務負担=消費者の混乱避ける

3月4日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】エレトロパウロ社の営業権取り消し問題にまで発展した電力危機でジウマ・ロウセフ鉱動相は一日、全員痛み分けの解決策をとり、投資家、発電企業、配電企業、政府が負担を負い、消費者への負担を最小限に食い止めることにした。関係者全員が集まり、一般消費者への混乱回避の見通しを探るようだ。また原油の暴騰を受けて、同相は燃油価格安定のため政府介入の統制負担金制度(CIDE)を取り入れることも明らかにした。

 エレトロパウロ配電会社の親会社AES・ELPAが国家開発銀行(BNDES)への債務八千五百万ドル未決済のため、同社は債務不履行にあると電力事業団(ANEEL)が判断し、エレトロパウロ社の営業権が俎上に上がった。
 営業権取り消しとなった場合、電力消費者への影響が甚大であるため、電力事業団のエレトロパウロ社に対する行政訴訟が懸念されていた。鉱動省の問題解決への介入が期待されていたおり、鉱動相が全員痛み分けの大岡裁きを行った。
 カーニバル終了直後、関係者全員が集まり各分野の問題を検討して短中長期の善後策を案出する予定だ。政府から事業認可を受け、為替差損により要求されるサービスの提供は困難となった場合の条項が契約書に欠け、問題の発端となったという見方もある。
 為替変動の影響を受けない水力発電はコスト安と考えられていたが、動力システムとして脆弱であることが電力危機で証明された。
二〇〇一年の電力危機は、様々の問題を引き起こして現在に尾を引いている。エレトロパウロ社電力需要の急激な落ち込みも、その一つといわれている。
 いっぽう、同相はイラク問題に備えた燃油価格対策として、CIDE起用により変動の乱高下を最小限に押さえることを発表した。ガソリンの価格が上昇するほど、燃油税が下がるというもの。CIDE法は二〇〇一年に制定され、昨年一月発効し燃油配給業者によって支払われていた。従来は原油の輸入価格と配給価格が課税の対象であったが、これを市場価格を課税対象にするという。
 もしイラク攻撃が短期決着し、原油が暴落する場合には現在価格を維持し、ペトロブラス公団の損失補填を行う予定。