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家計支えるサンパウロ州の女性たち=24%が一家の大黒柱=殺人事件、エイズ感染も増す

3月11日(火)

 【アゴーラ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙八日】七日発表されたサンパウロ州データ分析システム財団(Seade)の女性調査によれば、現在サンパウロ州の人口の半分以上が女性で、寿命は平均七十五歳と男性より十歳多く、一人当たり平均二・一六人の子供を養育し、女性の二四%が一家の大黒柱として活動しているという。一方女性の間でエイズ感染が増加しており、死因では殺人が五位を占めている。同調査は二年半前から進められてきた。同州でこの種の調査は初めて。
 一人当たりの所得が最低賃金の半分以下の家庭では、女性の大黒柱数は三六%に及ぶ。多くは、夫に捨てられた、あるいは夫が殺され未亡人となった女性である。一九八九年には、三〇%を占めていた。
 給料の高い女性の間では、家事と仕事を両立させることで悩む人が多いという。「夫の理解がなければできない」と、ある企業家の女性は言う。女性の職場進出が進む中、給料はまだ男性に劣る。四十歳から四十九歳までの女性の給料は平均一千三百四十六・六一レアル。対して同年代の男性の給料は平均二千百七・二一レアルとほぼ倍である。
 女性の出産については、最も出産率が高い地域はレジストロ市で一人当たり二・七人。サンジョゼ・ド・リオ・プレット市とアラサトゥーバ市は一・七人と最少。サンパウロ州公共健康保険機関SUSで行われた年間平均出産数三十九万五千件のうち、若い女性の出産は九万五千件(二四%)だった。
 エイズについては、女性のエイズウイルス感染件数は増加傾向にあり、一九八五年には男性感染者二十七人当たり女性感染者一人の割合だったが、昨年には男性二人に対し女性一人の割合まで増加した。
 女性の死因は、一位循環器疾患、二位生殖器や膀胱の疾患、三位消化器疾患、四位呼吸器疾患と病気によるものがトップ四位を占めているが、五位は事故や殺人によるものだった。九三年から九五年までの二年間と、九九年から〇一年までの二年間を比べると、殺人による女性の死因が四五・四五%増加している。