3月11日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日、フォーリャ・デ・サンパウロ紙九、十日】リオデジャネイロ市では、カーニバル終了後も陸軍が治安維持任務を続けているにもかかわらず、麻薬組織と警察との衝突が耐えず、負傷者や死亡者も出ている。事態を重視した連邦政府は八日、治安関係の混成となる連邦特別部隊をリオ州に送り、同州軍警・市警を同部隊の管轄下に置く保安対策案を同州政府に提案したが、ロジーニャ・マテウス同州知事はこれを拒否した。
ロジーニャ知事は、連邦特別部隊が送り込まれることで、リオ州の保安機関が無能だと思われかねないと懸念し、「軍警と市警の責任は州政府にあるが、麻薬密売は連邦政府の責任。リオ州は保安対策予算の七〇%を麻薬組織対策に使い果たしている」と批判した。陸軍は今週いっぱい活動を続けるもよう。
同日ロジーニャ知事とマルシオ・トマス・バストス法相は、以前麻薬密売者ベイラ=マールを収容していたバングー総合刑務所について話し合った。
バストス法相は、「定員四十八人のバングー第一刑務所を連邦管轄にしてみては」と提案したが、ロジーニャ知事は「定員八百九十六人の第三刑務所を連邦に引き渡したい」と提案。同日の会議ではバングー総合刑務所問題は解決できなかった。
連邦政府は全国の刑務所を連邦化したいと考えているが、いきなり定員数が多く、管理も難しいバングー第三刑務所を連邦化するのは早すぎるとみて、ロジーニャ知事の依頼に応じなかった。