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出稼ぎ定住化が進む=―産業雇用安定センター―=送金ゼロ36%=39%が給料20万円以下

3月13日(木)

 産業雇用安定センターは昨年六月から十二月まで、南米出身の就労者と対象にした実態調査を実施した。日系人の定住化が進んでいることが、改めて分かった。国外就労者情報援護センターが十一日、記者懇親会の席上、結果を発表した。
 調査はアンケンート方式で行われ、千五百七十八人から回答を得た。
 日本での滞在期間について、十年以上が二八・二%でトップ。二位は七年から十年までで二一・四%、三位は五年から七年で一五・七%。出稼ぎの長期滞在化を印象づけた。
 五七・五%は、今後長期にわたって日本に滞在するつもりだと答えた。
 出稼ぎの目的は将来起業するための資金稼ぎが一位で四六%。それに家計のため(三五・四%)が次ぐ。
 一カ月間の給与について、二十万円以下が三九・一%で最多。三十万円以下で暮らす人が九〇・七%を占める。
 ブラジルへの送金額はゼロが三六・三%で最も多く、五万円未満(二五・四%)、五万円以上十万円以下(八・五%)へと続く。
 同居人について、六七・七%が配偶者か家族と回答した。
 国民健康保険、社会保険に加入している人は合わせて五二%。一方で、二五・九%は保険に全く入っていない。
 田中昭彦専任理事は、「一月の失業率は五・五%を記録。イラク情勢が緊迫し、株価も値下がりしている。経済の不透明な状況は続くが、出稼ぎの定住化は着実に進んでいる」と、調査結果を深刻に受け止めている。